【ポッドキャスト #61】感情には「消費型」と「積み上げ型」がある

共感があふれる時代。でも、その感情は残っているだろうか?
「いいね」で終わる感情。距離のある共感。
それは消費される。
企業が本当に育てるべきなのは、「積み上がる感情」です。

音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#61
・Spotify:#61

以下、テキスト版です。ぜひご一読ください。

荒木
前回まで感情というテーマで話してきましたが、今日はその続きです。
企業は人格を持った生命体だと私は考えています。

濱口
人が集まっている以上、感情が動いていますもんね。



そう。
どれだけロジカルにやろうとしても、人は感情で動く。
だからこそ、感情を軽く扱わないことが大事です。

◆数字だけでは動かない

濱口
広報をやっていると、社長によって本当に違いますよね。
「それって売り上げに直結するの?」という人もいれば、
「人が喜ぶならやろう」と言う人もいる。

荒木
まさにそこです。
KPIや数値は重要です。
でも、それを動かすのは人間。

そして人間は感情で判断している。

◆判断には5つの流れがある

荒木
人の判断には流れがあります。

1.状況を知る
2.迷う
3.優先する価値を決める
4.行動する
5.意味づける

濱口
迷いが必ず入るんですね。

荒木
そう。
例えば、業務委託の人に高い歩合を払うかどうか。

利益を取るか、
人の成長や喜びを優先するか。

そこに迷いがある。
そして価値観が現れる。

◆感情が「生々しく」見える瞬間

濱口
先日インタビューした会社では、
社長が「人の成長だけが支えです」と話していました。

利益率は高くない。
でも喜ぶ顔が見たい。

それを経営側と業務委託の人が一緒に語っていたのが印象的でした。

荒木
そこに企業の感情が見える。
理念が、実際の判断に落ちている。

それが伝わると、組織の空気は変わります。

◆共感は「消費」されることもある

荒木
最近、「いいね」という共感は増えています。

でも、それは消費される感情かもしれない。

濱口
確かに、一瞬で流れていきますね。

荒木
距離があるからです。
「いいね」は評価に近い。

でも距離が縮まると、
感情は積み上がる。

◆距離感が関係の質を決める

荒木
企業と社員。
企業と顧客。

距離感が近いほど、
感情の質は変わります。

濱口
ハラスメント問題も、
距離感を誤っていることが多いですよね。

荒木
その通りです。
言葉そのものよりも、
なぜその言葉が出る距離感なのか。

そこを見ないと本質は見えない。

◆感情を残す広報

荒木
感情には二種類ある。

・消費される感情
・積み上がる感情

広報は、後者を育てる仕事です。

瞬間的な感動ではなく、
人生に影響を与える感情。

それを言葉として残していく。

濱口
ニュースルームの役割ですね。

荒木
そう。
企業の感情の履歴を残すこと。
それが企業の人格を形づくる。

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