【ポッドキャスト #64】口コミが企業を救うとき──信頼が生まれる瞬間

大阪のゲストハウスで起きたチェックイントラブル。
しかし、その宿には800件以上の高評価口コミがありました。
結果として口コミを信じて訪れたことで、誠実な対応に出会い信頼が生まれる。
SNSのバズよりも、自然発生する口コミが持つ本当の力を考える回です。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#64
・Spotify:#64
以下、テキスト版です。ぜひご一読ください。
濱口
先日、大阪でちょっと面白い体験をしました。仕事で5泊する予定でゲストハウスを予約していたんですが、チェックインの連絡がまったく来なかったんです。
荒木
それは困りますね。
濱口
電話してもメールしても連絡がつかなくて、結局その日は別の宿を取ることになりました。正直かなり怒っていました。
荒木
普通はそこで全部キャンセルしますよね。
濱口
そう思ったんですが、一つだけ気になることがあったんです。その宿、口コミが800件以上あったんですよ。しかもまだ開業して1年ちょっとなのに、評価が4.7とか4.8とか。
荒木
それはすごいですね。普通の宿ではなかなか見ない数字です。
濱口
そうなんです。普通ではないなと思って、一度直接行ってみようと思いました。
◆経営者の考え方
濱口
実際に行ってみると、スタッフのかたがとても丁寧に謝ってくれました。原因は単純なオペレーションミスだったそうです。
荒木
人がやることなので、ミスはありますよね。
濱口
そうですね。ただ、その対応がすごく誠実だったので、そのまま残り4泊もそこに泊まることにしました。
荒木
なるほど。
濱口
話を聞いてみると、その宿の宿泊費は1700円くらいなんです。
荒木
1700円ですか。それはかなり安いですね。
濱口
オーナーの考え方は「まず来てもらうことが大事」というものだそうです。安くてもいいから来てもらう。来てもらえば口コミが増える。口コミが増えればまた人が来る。
荒木
なるほど、非常にシンプルな考え方ですね。
◆口コミは感情の積み重ね
荒木
口コミって、面白いですよね。SNSの「いいね」とは性質が違うと思うんです。
濱口
確かに違いますね。
荒木
「いいね」は一瞬の共感ですが、口コミはわざわざ文章を書くわけです。つまり、それだけ感情が動いたということなんです。
濱口
確かに、口コミを書くのって結構手間ですからね。
荒木
そうなんです。それでも書きたくなるということは、それだけ印象に残る体験だったということです。
濱口
つまり口コミは感情の記録ですね。
荒木
まさにそうです。企業にとって価値があるのは、そういう感情の積み重ねだと思います。
◆本当に強い企業
濱口
最近はSNSでバズらせようとする企業も多いですよね。
荒木
そうですね。ただ、本質はそこではないと思います。
濱口
というと。
荒木
ちゃんとした経営をして、ちゃんとした体験を提供することです。そうすると口コミは自然に生まれる。
濱口
意図してつくるものではないんですね。
荒木
そうなんです。企業が誠実に事業を続けていれば、結果として信頼が積み上がっていく。それが口コミとして現れる。
濱口
広報の視点でもすごく大事な話ですね。
荒木
はい。企業広報というのは、単に情報発信をすることではなくて、信頼が積み上がる構造をつくることだと思います。

