初級講座 Ⅰ.理論・基礎知識 「広報PRとは?/語源」

こんにちは、荒木洋二です。

今回も前回に続き、「そもそも広報PRとは」について解説します。

前回の講座では、利害関係者こそ経営資源である、という話をしました。今回は2番目、「広報PRとは?」についてします。特に今回は語源について、一つ一つ細かく詳しく見ていきます。

広報とPR。この二つの用語を別々の意味合いで使っている人が多く見受けられます。しかし、もともと広報とPRは、同義語、同意語です。

PRとは、パブリックリレーションズの略です。日本では「広報」と訳しました。中国では公衆関係、公共関係と訳しましたが、日本では「広報」と訳したのです。自治体には広報課という課があります。一部では広報・広聴課と称しています。つまり、パブリック・リレーションズなので、「広く報せる」と「広く聴く」、双方向の話なのです。広報関連の書籍を読んでことがある人はご存じのことですが、パブリックリレーションズを意訳すると、「利害関係者と良好な関係を築く」と書かれています。

利害関係者、つまり組織を取り巻く関係者と良好な関係を築くとはどういうことでしょうか。それは、価値を共に生み出す仲間となるということです。どんな企業も組織も、自らだけでは存在できません。利害関係者と共に生きるしかありません。ですから、取り巻く関係者、利害関係者と仲間となる、価値を共に生み出す仲間となる、という意味になります。

組織は価値を生み出し続けることでしか存続できません。企業は稼ぎ続けることでしか存続できません。ということは、共に価値を生み出している利害関係者、彼らと良好な関係を継続していかなければなりません。つまり、彼らから選ばれ続ける、彼らがずっと仲間であり続けてくれる、そういう関係をずっと継続していくことが広報、パブリック·リレーションズということになります。

組織を取り巻く関係者、利害関係者と良好な関係を継続する、彼らから選ばれ続ける、仲間であり続ける、そのためにはそれぞれの相手とのコミュニケーションが必要不可欠です。コミュニケーションなくして関係は築けません。

では、コミュニケーションとは何でしょうか。その基本とは何でしょうか。

コミュニケーションの基本とは、「みる、きく、考える、話す」です。ここではあえて、ひらがなで「みる、きく」と書いてあります。細かいことついては次回説明します。「みる、きく、考える、話す」。これが相手とのコミュニケーションの基本です。

「みる、きく」ということは、つまり情報収集、インプットです。「話す」ということは、アウトプット。アウトプットとは情報発信、情報伝達です。「考える」ということはどういうことかというと、論理的思考です。つまり情報戦略です。情報を収集する。情報戦略を立てる。そして情報を発信していく。利害関係者との間で。これがコミュニケーションの基本となります。

最後に、今回の講座をもう一度振り返ります。

·広報とPRは同意語

·PRとは、パブリック·リレーションズの略

つまりリレーションですので、

·広報と広聴の両面

パブリック·リレーションズというのは

·利害関係者との良好な関係を築く

·価値を生み出す仲間たちと良好な関係を継続する

そうしなければ、企業も組織も存続できない

良好な関係を継続するためには

·相手とのコミュニケーションが欠かせない

·コミュニケーションの基本は「みる、きく、考える、話す

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