【ポッドキャスト #34】メインMCの荒木洋二って何者!? (その1)
メインMCの荒木が「広報オタク」になるまでの舞台裏を2回にわたって語ります。
1997年4月にPR会社に入ったことが始まりでした。当時、どんなことに醍醐味を感じていたのか。
ニュースが報道されるまでの仕組みの一部を担い、その裏側を知ることができたことです。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#34
・Spotify:#34
以下のとおり、要約しました。
概要
広報・PRキャリアの原点から現在の業務スタイルへの変遷を振り返り、今後の継続トピック(メディアリレーションの工夫)を次回へ持ち越す流れで締めくくられた。
1997年のPR会社参画から、メディア・リレーションズ中心の実務経験を蓄積。
2006年の独立以降、中小企業経営者に直結する「広報部の丸ごと受託」モデルへ転換。
パブリシティ偏重から、広報誌・ニュースレターなどの自社発信基盤を併走させる「本来の広報」へシフト。
実践を通じて、売上高・事業成長への広報の実効性を検証。
経歴と専門性(メディア・リレーションズの基盤)
1997年:PR会社(デジタルパブリシティ)でのキャリア開始。
IT・ゲーム領域のパブリシティを専門に担当。
専門誌・情報誌へのプレスリリース投下と直接リレーション構築を徹底。
露出成果のクリッピング~報告まで一気通貫で実行。
メディア露出の舞台裏を理解。
記者発表の不可視性が高い時代(ネット前夜)に、取材発生までの仕組みと広告との違いを体得。
取材採択の競争性を踏まえた資料設計・関係構築の重要性を認識。
成果事例として
・テレビでのニュース露出で成果報酬発生(例:フジテレビ、500万円規模)。
・日本経済新聞一面、日経ビジネスのカラ―特集7ページなどビッグヒットを複数創出。
独立後の方針転換(2006年~)
◆ターゲットの明確化
・広告代理店経由の間接コミュニケーションを回避し、中小企業の経営者と直接対話。
・「広報部(=広報機能)の全てを請け負う」を掲げ、戦略から実務まで包括的に支援。
◆手法の拡張
・パブリシティ一辺倒からの脱却。
・広報誌・ニュースレター、社内報の作成・配布。
・顧客インタビューを起点とした実証・事例コンテンツの量産。
・展示会・営業活用を視野に入れた紙媒体の運用と著作権処理の徹底。
◆事業インパクトの検証
・副社長証言:4年間で事業2.5倍成長に広報が寄与。
・大手照明器具メーカーの社長所感:売り上げ伸長のうち約10%が広報の貢献。
・結論:マスメディア露出は有効だが、広報誌・ニュースレターなどの地道な発信の併走が成長を押し上げる。
プレスイベント運用(記者と直接会う場の重視)
◆種別と位置付け
・記者発表会(最重視)、記者懇親会、プレスセミナー。
◆運用実績
・2012、2013年頃:年間約40回開催(週1ペース相当、連日開催も)。
・実働3人体制で企画・集客・会場設営・受付・導線案内まで担当。
◆効果と学び
・埋もれた優良企業の発掘と記者接点の創出。
・プレスリリースだけでは到達しない記者に、直接説明・質疑で理解を深める機会を提供。
参加者数は1〜30人超まで幅があるが、質の高い対話が記事・ニュース報道に波及。
現在の示唆(本来の広報への収れん)
メディア・リレーションズは重要だが、広報の本質はステークホルダーとの関係構築・維持にある。
関係を深化させるためには、自社発信資産である社内報、広報誌(ニュースレター、顧客事例)の体系化と運用が極めて重要である。
マスメディア露出と自社発信の組み合わせ、相乗効果で経営インパクトを最大化できる。
リスク・課題
・パブリシティのみへの過度依存は成果の波が大きく、継続的成長に不向き。
・代理店介在により一次情報が希薄化すると、戦略・メッセージ精度が低下。
推奨アクション(運用強化の観点)
◆ストーリー設計
・企業の創業理由・想い・「舞台裏」情報を核に、記者・顧客双方に響く物語化を行う。
◆自社発信の仕組み化
・ニュースレター(広報誌、社内報)の定期発行。
・顧客インタビューの継続実施と営業活用テンプレート整備。
◆記者接点の計画化
・新規性の高いトピックは記者発表会を原則開催。
・資料作法(案内状、プレスキット、想定問答集)の標準化。
◆効果計測
・露出量だけでなく、営業成果、展示会リード活用、受注貢献など事業KPIと連動した評価を設計。
以上

