【ポッドキャスト #39】「みんなの経済新聞」ネットワークとは? 「番外編 (その4)」
#36でも取り上げた「みんなの経済新聞」ネットワークに焦点を当てて詳しく解説します。
略称「みん経」は、デジタル全盛時代における新たな地域密着型のデジタルメディアとして全国約150地域で展開。
『Yahoo!ニュース』と連携していることから、プレスリリースの送り先として注目されています。。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#39
・Spotify:#39
以下のとおり、要約しました。
全体概要
今回のテーマは「みんなの経済新聞ネットワーク(みん経)」の仕組み・活用事例と、ネット時代におけるローカル紙・マスメディアの動向整理。
・みん経は各地域ごとに独立運営(冠・プラットフォーム共有)。
『Yahoo!ニュース』と連携して可視性が高い。
・デジタル化の進展により、キュレーションから独自取材へと舵を切るプラットフォームが増加(『Yahoo!ニュース』、『NwesPicks』など)。
・地方紙は依然として地域浸透が強い一方、デジタル戦略が生存の鍵。
みんなの経済新聞ネットワーク(みん経)について
◆構造とカバレッジ
・地域単位で100超の媒体が参加。
都市圏では細分化(例:東京23区ごと、銀座経済新聞など)。
・北海道から九州・離島まで広域に展開。
例:北見、旭川、小樽、博多、鹿児島、屋久島、奄美群島、やんばる、石垣など。
◆特徴と利点
・『Yahoo!ニュース』連携により地域ニュースの露出が高い。
・無料閲覧・広告モデル・SNS運用(Facebookなど)で到達が広い。
◆実務的な活用ポイント
・各媒体にオンライン登録窓口がある。
プレスリリース送付で取材・掲載につながりやすい。
・地域密着のトピック(新店舗オープン、工場・施設、地域イベントなど)は相性が良い
事例共有
◆企業クライアント(印刷会社・川口工場)
・川口経済新聞へ情報提供し取材・掲載につながった。
◆飲食店オープン支援(福岡・天神エリア)
・オープン時に天神経済新聞へリリース送付 → 事前告知記事化。
・オープン後のレビュー露出が波及し、プロ野球選手の来店・常連化に発展。
・地域メディア露出が実需(来客増)へ転換した好例。
日本の新聞・ローカルメディアの現状と課題
◆購読動向と地域性
・全国紙(読売、朝日、毎日、日経、産経)があるのは国際的に見ても特異。
・多くの県で世帯普及率が最も高いのは地元紙(例:徳島新聞は過去データで60%超)。
・家庭では全国紙+地元紙の複数購読が一般的だった歴史的背景。
◆デジタル化と連携
・地方紙のデジタル化は遅れがち。PR TIMESを通じた自動掲載連携が進展。
・ポータル・キュレーションの進化
かつては配信元集約中心→現在は独自編集部を設置し自前取材・報道を強化。
『Yahoo!ニュース』、『NwesPicks』など。
◆報道品質と情報リテラシー
・取材を伴わない「こたつ記事」への批判と、現地取材の価値再確認。
・若年層はポータルをニュース源そのものと誤認しがち。
多くは一次配信がマスメディアである事実の理解が不足。
レコメンド最適化により情報視野が狭窄。
発信源確認・ファクトチェックの重要性が増大。
◆産業構造の変化
・垣根の崩壊:新聞社の動画配信、テレビ×デジタル連携、配信社モデルの相対的台頭。
・通信社の役割再評価と、企業のダイレクト発信力の増大。
広報実務への気づき、ヒント
◆地域戦略
・地域メディア(みん経・地元紙)を起点に、ポータル露出による波及を設計。
・開業・イベント・採用・社会貢献など、ローカル価値の高い題材を継続発信。
◆配信設計
・プレスリリースは各媒体の登録フォーム要件に最適化。
タイトル、画像、地域性、タイミング。
・PR TIMESの配信基盤とローカル直送の併用で掲載確度を高める。
◆信頼性・エビデンス
・一次情報(現地データ、当事者コメント、写真・動画)を同梱し取材価値を提示。
・ファクトチェック・プロセスと発信源明記でメディア側の審査を通過しやすくする。
◆若年層リーチ
・ポータル・SNSでの二次露出を前提に、見出し設計とビジュアル最適化を実施。
・アルゴリズム偏りを踏まえ、複数チャネルでの接点分散。
◆デジタル戦略のモニタリング
・各ローカル紙・みん経のデジタル施策(独自取材強化、SNS運用)を継続トラッキングし、連携機会を探索。
リスク・留意点
・地域未カバー領域の存在(みん経未展開地域では代替メディア選定が必要)。
・広告モデル依存による媒体運営の変動リスク。
・フェイクニュース・誤認拡散への対策として、一次情報提示と訂正フロー整備が必須。
まとめ
・地域広報におけるみん経活用を優先検討対象に位置付ける。
・プレスリリースの地域最適化テンプレートを作成し、画像掲載を徹底。
・ローカル紙・ポータル・SNSを横断した配信設計と効果測定の枠組みを準備。
以上

