【ポッドキャスト #41】「採用広報」の成功事例に学ぼう!
マンション管理人業務を請け負う会社の実例を紹介。10年でスタッフが4倍になった秘訣を明かします。
高齢者のスタッフたちは直行直帰でマンション管理の現場で働いています。
彼らの「ありのまま」の姿、リアルな声を紙とウェブで毎月伝え続けました。そこで起こった5つの変化とは?
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#41
・Spotify:#41
以下のとおり、要約しました。
全体概要
今回のテーマは「採用広報」。 ありのままの社内・現場の姿を継続的に可視化する。テキストや動画で外部・内部に発信することで、採用、組織文化、営業、投資家への信頼獲得、SEOなど多方面で成果が生まれる事例を整理。 継続運用(習慣化)が鍵であり、短期ではなく中長期での効果蓄積が強調された。
採用広報の手法と示唆
◆動画を用いた「ありのまま」発信
・社長が社内を歩き社員と対話する。
「一発録り(台本なし)」の形式は、会社の雰囲気、社長と社員の関係性が自然に伝わる。
・役員に密着し、会議の様子、移動、飲み会含む日常の業務風景をスマホで撮影し公開する。
社内、求職者双方にリアルを届ける。
・外見の「きれいさ」よりも、等身大の対話型コンテンツが本質的な広報として機能する。
◆インタビュー記事(テキスト)を用いた継続的な可視化(実例)
◯対象:分譲マンション管理人業務を請け負う会社の登録シニアスタッフ。
勤務形態は直行直帰、東名阪に在籍。
◯実施方法:
・毎月1名、A4両面のインタビュー記事を作成
「前職」「選んだきっかけ」「失敗談」「工夫」「心構え」など。
・報酬明細と同封し、全スタッフへ郵送、同時にウェブ掲載。
・年1回の感謝の集い(勉強会+懇親会)以外の横のつながりを補完。
◯継続期間と規模:
・開始当初(10年前)、約500人だったのが、5年継続で登録スタッフが倍増。
・その後も内製化で継続し、10年で2000人(4倍)。
得られた成果(テーマ別統合)
◆経営・組織文化への波及
・社長・役員がスタッフの真摯な姿勢を具体的に把握し、誇りと愛着が醸成。
・直行直帰で希薄だった連帯感・一体感が、インタビュー記事を通じて社内に浸透。
・掲載されることがスタッフのステータス化し、家族への共有などモチベーション向上。
◆採用・人材獲得
・中央省庁の退職者がインタビュー記事と企業理念の整合性に共感。
他の求職活動を止めて応募するほどの訴求力。
・地道な継続発信が質・量ともに応募の向上に寄与。
◆営業推進・顧客からの信頼
・ニュースレターを商談・既存顧客訪問に活用し、勤務実態の可視化が信頼を強化。
・書籍での紹介(シニアの働き方特集)につながり、対外的評価が拡大。
◆投資家・事業承継
・事業承継ファンドの投資判断において、ニュースレター(ウェブ)発信が決定要因の一つに。
・透明性の高い「生の声」が投資家の心を動かす。株式譲渡、プロ経営者の参画へ。
◆デジタル集客・SEO
・インタビュー内の自然なキーワード(例:「マンション管理」)が検索上位に寄与。
・施策的なコンテンツマーケよりも、継続的な一次情報の蓄積が流入増加を生む。
重要な学び(運用原則)
◆「習慣化」が成果の前提
・1カ月1人の愚直な継続が、中長期で採用・営業・投資・SEOまで連鎖的効果を創出。
・オープンで誠実な文化は、継続的発信の習慣から風土として根付く。
◆等身大・一次情報の価値
・動画でもテキストでも、現場の声をそのまま伝えることが最も人の心を動かし、行動を促す。
・企業理念と現場の姿勢が一致していることを、継続発信で可視化する意義が大きい。
◆内製化とスケール
・外部支援から内製化への移行後も継続できる運用設計が重要。
・継続によるアセット(記事群・検索評価・社内連帯)が組織の長期成長を支える。
以上

