【広報人材育成のための広報人講座】 初級講座「Ⅰ.理論・基礎知識」そもそも企業・組織とは  企業・組織と社会

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こんにちは、荒木洋二です。

初級講座の「理論・基礎知識編」について解説します。

まず「そもそも企業・組織とは」という内容について解説します。まずは全体の流れ、目次に当たる部分から説明します。次の五つの項目です。

1.企業・組織と社会

企業・組織と、その企業・組織が存在している社会とはどういう関わりがあるのかを確認します。

2.法人とは?

企業も組織も一般的には法人と呼ばれています。そもそも法人とは何かについて、整理して詳しくみていきます。

3.何のために存在するのか? 

企業・組織あるいは法人は何のために存在するのか。存在目的を明らかにします。

4.誰と共に存続するのか?

企業・組織は誰とともに存続、つまり存在し続けることができるのかについて解説します。

5.稼ぎ続ける

結局、企業であれば稼ぎ続ければいいのです。組織であれば、長期にわたって持続的な利益を生み出し続ければいいのです。その場合の利益とはお金というより、価値を生み出し続ければいいということです。

以上の流れで一つ一つを丁寧に確認しながら進めます。

1.企業・組織と社会

それでは、1番目の「企業・組織と社会」についてからです。そもそも企業・組織とは何ぞや、ということの前に、そもそも社会とは何だろうかということです。

インターネットで辞書を検索して用語を調べました。明治初期に「ソサイエティ」の訳語として社会という言葉が当てられています。次ぎに「ソサイエティ」という英語はどういう意味なのか。これもインターネットで辞書を検索すると、「(独自の慣習・法律などを持つ組織体としての)社会」と説明されています。

理解を深めるために形容詞にするとどうなるかを確認しましょう。形容詞にすると「ソーシャル」です。最近だとソーシャル・ディスタンス、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)、あるいは(経営視点では)ソーシャル・キャピタル、ソーシャル・アントレプレナーなどが挙げられます。ソーシャルという言葉がたくさん使われています。これはどういう意味かというと、「社会の」「社会に関する」「社会的な」となります。

話を「社会」に戻しましょう。辞書で検索すると、「人間の共同生活の総称」「人間の集団としての営み」、そして「組織的な営み」という解説があります。さらに「人々が生活している現実の世の中」「世間」、これが社会ということです。

では次に企業・組織とは何でしょうか。

企業や組織は(今まで説明してきた)社会を構成する主体です。そして社会の一員です。社会を構成する主体であり、社会の一員である。このことを理解することが大前提です。企業・組織は社会を構成する主体であるがゆえに、その一員であるがゆえに社会そのものの存続があって初めて存在できるのです。社会が存続しているという前提で、初めてその存在が成り立っているのです。

社会が破壊されたり社会に大きな変化があったりした場合、存続することが難しくなったり大きな影響を受けたりします。社会と無関係ではいられません。社会の存続があって企業・組織は成り立ちます。

ですから、社会の存続に役立つ存在でなければなりません。社会の中で何らかの役割を必ず担っています。

最後にもう一度今回の講座を振り返ります。

社会とは人間の共同生活の総称であり、人間の集団としての営みや組織的な営みのことをいいます。さらには人々が生活している現実の世の中、世間のことを社会といいます。

では、われわれが働いている企業・組織と社会とはどういう関わりがあるのでしょうか。企業・組織は社会を構成する主体であり一員です。ゆえに社会の存続があって初めて存在できます。

社会の存続が前提で成り立っている存在です。ですから社会の存続に役立つ、つまり社会の中で何らかの役割を担っているのが、企業・組織ということです。

次回へ続く

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