初級講座「Ⅲ.実務能力編」 プレスリリースの作り方 プレスリリースを作る準備②
こんにちは、荒木洋二です。
「プレスリリースの作り方」第5回は、前回に続き、「プレスリリースを作る準備」について解説します。
次の六つの項目を5回にわたり、解説します。
(1)どんな要素が必要なのか
(2)どんな構造なのか
(3)ひな形を作る
(4)新たな取り組み・打ち手とは
(5)新たな取り組み・打ち手の事例
(6)テーマを決める
前回は「(1)どんな要素が必要なのか」を解説しました。
今回は「(2)どんな構造なのか」「(3)ひな形を作る」について解説します。
(2)どんな構造なのか
文章の基本構造は起承転結です。プレスリリースも基本は変わりません。ただし、プレスリリースや記事は結論を最初に述べます。
ですから「起承転結」ではなく、「結起承転」がプレスリリース文章の基本的な構造です。
(3)ひな形を作る
プレスリリースを効率よく作るためにはひな形が必要です。
毎回、ゼロから作成する必要はありません。プレスリリースのひな形を準備して、ファイルとして保存しておきましょう。準備しておけば、いつもプレスリリースを書くときにはひな形をもとに作り始めることができます。
では、ひな形とは何でしょうか。
ひな形とは、プレスリリースのヘッダー部分とフッター部分のことを指しています。ヘッダー部分とフッター部分は毎回ほとんど変わらないので、準備しておきましょう、ということです。
ヘッダー部分とは次のスライドの①〜⑤の部分です。前々回の「プレスリリースの基本構成」講座で説明した12項目です。フッター部分が⑪と⑫です。
まず、ヘッダー部分について説明します。
①企業・組織のロゴ
②「プレスリリース」と明記
③「報道関係者各位」と宛先を明記
④発行日(西暦)
⑤組織名称(正式名称)
(略称ではなく、会社であれば会社の正式名称を記載。)
ヘッダー部分をまとめると、次のスライドの通りです。
次にフッター部分です。
⑪会社(組織)概要
⑫報道関係者お問い合わせ先
フッター部分の詳細は次のスライドをご覧ください。
補足説明します。
会社概要では、基本情報の箇条書きだけでなく、会社の紹介を短い文章として掲載しても構いません。ただ、長過ぎてもいけませんので、約200字程度にまとめましょう。
会社概要部分で変化があるのは従業員数、資本金などでしょう。これらは常に最新の情報に更新しておかなければなりません。
問い合わせ先では報道関係者用の連絡先を明記します。
連絡先のe-mailは個人のアドレスではなく、報道関係者用の専用のアドレスを設置するといいでしょう。例えば、「press@〜」や「pr@〜」などのアドレスにして、広報担当者やその上長、代表者に自動転送させ、関係者と即座に共有できるようにしましょう。
このようにヘッダー部分とフッター部分はほとんど変わりません。ですので、ひな形としてファイルを保存しておくことで、毎回ゼロから作り始める必要はなくなります。
次回は「(4)新たな取り組み・打ち手とは」を説明します。