【ポッドキャスト #59】広報は「感情資産」を積み上げる仕事

広報は、事実を伝える仕事。確かに一面はそうです。ただ、それだけではありません。
「エモい」という言葉が広がった背景には、社会が感情を可視化し始めた流れがあります。企業もまた、「感情」を積み上げる存在です。広報は、その「感情資産」を育てる仕事です。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#59
・Spotify:#59
以下、テキスト版です。ぜひご一読ください。
◆いま改めて感情が重要
荒木
今日は少しオタク度を発揮します。
テーマは「感情」です。
広報や経営において、
いま改めて感情が重要になっていると感じています。
濱口
私はむしろ、会社は感情で動いていると思っています。
思いがなければ続かないですよね。
◆広報は「事実」中心だった
荒木
従来の広報、とくにプレスリリースは事実中心でした。
5W1H、数字、客観性。
形容詞や情緒は排除する。
その結果、「感情」は広報の外に置かれてきました。
◆ブランドは機能と情緒でできている
荒木
しかしブランドには二面性があります。
・機能的価値
・情緒的価値
機能だけで差別化する時代は終わり、
緒(=感情)で選ばれる時代になっています。
◆EQという概念
荒木
1990年代に
「EQ(Emotional Inetelligence QuotientI)」という概念が流行しました。
知能指数IQだけではなく、
感情を扱う力が重要だという考え方です。
企業にもEQは必要だと、当時から感じていました。
◆「エモい」が広がった理由
荒木
興味深いのは、日本で「エモい」という言葉が
2015年頃から広がり始めたことです。
SNSや絵文字文化の拡大によって、
感情が可視化され、蓄積される時代になりました。
井戸端会議は消えますが、
SNSの感情は残り、拡散します。
◆感情は経営資産になる
荒木
最近では、企業が感情を測定しようとする動きも出ています。
表情や声のトーンを分析し、
組織の状態を把握する試みです。
これは偶然ではありません。
2023年に翻訳出版された
『愛される企業』という本では、
高収益企業の共通点は「感情知能の高さ」だと示されています。
感情を資産として蓄積している企業は強い。
◆企業は感情を積み上げる存在
荒木
企業を人格として見るなら、
企業にも感情がある。
社員、顧客、パートナーとの関係の中で
感情が蓄積されていく。
それが「感情資産」です。
広報は、その感情資産を育てる仕事だと
言い換えてもいいかもしれません。
◆次回予告
荒木
感情は、リスクマネジメントにも直結します。
日常会話に潜むヒヤリハット。
次回はその話をしてみたいと思います。

