【ポッドキャスト #72】ストーリーではなく、ナラティブを語れ

前週のピーチ航空の話を受けて、今回は「ストーリー」と「ナラティブ」の違いへ。
単なる出来事の紹介ではなく、誰がどう語るのか、その意味づけまで含めて伝えることの重要性を掘り下げます。
さらに、不祥事や事故が起きたとき、企業サイトの表現にはその会社の誠実さが表れることも語りました。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#72
・Spotify:#72
以下、テキスト版です。ぜひご一読ください。
◆出来事だけでは伝わらない
荒木
先週のピーチ航空の話を聞きながら改めて感じたのが、「ストーリー」と「ナラティブ」は違うということなんです。
濱口
そこ、もう少し聞いてみたいです。
荒木
ストーリーは、出来事を追っていく感覚が強いんですよね。何が起きて、どう進んだか。一方でナラティブは、誰がどう語るのか、その人が何を感じ、どう意味づけしているのかが入ってくる。
濱口
たしかに、ピーチの機内誌って、ただ旅先を紹介している感じではなかったですね。
◆ピーチ航空に見えたナラティブ
荒木
そうなんです。料理や土地を紹介するだけではなく、その背景や、そこで働く人の思いをちゃんと伝えていた。だから単なる情報ではなく、読み手の中に温度が残る。そこがナラティブなんですよね。
濱口
しかも、あの価格帯でそこまでやるんだ、という驚きもあります。
荒木
ありますね。LCCだから最低限でいいと割り切ることもできるのに、ちゃんと機内誌をつくり、リブランディングまでやっている。そこに「自分たちはどうありたいか」という姿勢が表れている。
◆ウェブサイトには会社の本音が出る
荒木
特にウェブサイトはそうです。平時はどこもきれいにつくれるんですよ。でも、不祥事や事故が起きたときに、その会社がどう情報を出すかで本音が見えてくる。
濱口
普段より、むしろそういう時に出ますよね。
荒木
出ますね。問題にほとんど触れない会社もあるし、経緯や問い合わせ先まで丁寧に出す会社もある。その差はすごく大きい。何を語るかだけじゃなく、何を隠すか、どこまで説明するかに、その会社の姿勢が表れるんです。
◆誠実さは、危機の時に見える
濱口
同じ「発信」でも、全然違いますね。
荒木
そうなんです。平時は誰でもきれいなことを言える。でも、何かが起きた時に、どう向き合うのか。そこに企業の誠実さが出る。
だからやっぱり、企業サイトや機内誌って面白いんですよ。そこには、その会社の姿勢が出るからです。
濱口
なるほど。言葉より、向き合い方が見えてくるんですね。
荒木
その通りです。だから、ただ情報を並べるだけじゃなくて、どう語るのか、どう残すのかが大事なんだと思います。

