【ポッドキャスト #73】広報は、何を見失うと苦しくなるのか

広報は長期戦です。にもかかわらず、短期的な成果を求められます。
意味が共有されないまま走り続けると、人は疲れていきます。
広報担当者や支援者がなぜ立ち止まり、悩み、消耗するのか。
意味・評価・成果の測られ方という視点から掘り下げました。
音声(番組)は以下より聴取できます。
・ポッドキャスト:#73
・Spotify:#73
以下、テキスト版です。ぜひご一読ください。
◆広報は長期戦である
濱口
広報って、長く続けなければいけないじゃないですか。だからこそ、ふと「疲れますよね」と思うことがあるんです。
荒木
ありますよね。しかも広報は長期戦なのに、短期的な成果を求められがちだから、なおさら疲れやすい仕事だと思います。
濱口
筋トレやダイエットみたいなところがあると思うんです。最初は少し変化が見えても、どこかで停滞する。広報もそんな感じがします。
荒木
たしかにそうですね。積み上げて後から効いてくる仕事なのに、途中では「これでいいのかな」と立ち止まる瞬間がある。そこは避けられないと思います。
◆意味を共有できているか
荒木
ただ、その立ち止まり方には二種類あると思うんです。
ひとつは、「もっと良いやり方はないか」と考える健全な悩み。
もうひとつは、「そもそも何の意味があるんだろう」と、土台ごと揺らいでしまう悩みです。
濱口
たしかに、その違いは大きいですね。
荒木
以前、日本広報学会の研究フォーラムで、組織開発を専門にしている知人が「意味を共有していますか」という話をしていたんです。私はすごく大事な視点だと思いました。
自分たちが今やっていることに、どんな意味があるのか。その確認がないまま日々の業務に追われると、広報はどんどん消耗していくんですよね。
◆疲れの原因は、成果の測られ方にもある
濱口
やっぱり成果の測られ方も影響しますよね。
荒木
大きいですね。たとえば、マスメディアに載ることだけを成果にしてしまう。あるいは、社内報やSNSの価値を、その媒体単体だけで評価してしまう。そうすると、本来は複数の取り組みの組み合わせで出ている成果が見えなくなります。
濱口
それだと、やっている側はしんどいですね。
荒木
しんどいです。広報は単体ではなく、全体の中で効いてくるものなんです。だから、一つの施策だけで全部を測ろうとすると、どうしても疲れやすくなる。
◆経営者が意味を言葉にできるか
濱口
そう考えると、経営者の見方も大きいですね。
荒木
その通りです。広報担当者一人が「これに意味がある」と信じ続けるのは限界があります。
だからこそ、経営者が「この仕事にはこういう意味がある」「会社全体にこう効いている」と言葉にして返す必要がある。
そこが共有されて初めて、担当者は疲れにくくなるんだと思います。
濱口
意味を一緒に見てくれる人がいるかどうかですね。
荒木
まさにそうです。広報が疲れるかどうかは、個人の問題だけではなく、組織がどれだけ意味を共有し、成果を全体で見ているかにもかかっているんだと思います。

