Weekly Digest 先週の記事まとめ

11日深夜、菓子製造大手・三幸製菓の荒川工場(新潟県村上市)で火災が発生しました。12日昼頃、消火活動により鎮火しました。この火災による死者は身元不明の一人が見つかり、6人となりました。三幸製菓は「雪の宿」が人気商品でした。無類のお菓子好きの筆者も昔から「雪の宿」は大好きな商品でした。年商は288億円。
今までの各社の報道で明らかになったことを整理してみます。亡くなったのは5人が深夜勤務の60〜70代のアルバイト清掃員。4人は身元が分かっており、全て女性でした。一人が20代の男性従業員。荒川工場では1988年から2019年までに計8件の軽微な火災が発生していました。いずれも人的被害はありませんでした。7件は「燃えたものは煎餅の乾燥器や電気配線などで建物自体に被害はなかった」といいます。1件は「油釜内の油に引火して燃え広がり、『フライヤー室』29.4平方メートルが全焼」しました。「村上市の消防本部は3年に一度、荒川工場に防火のための立ち入り調査を行って」いました。直近では2020年9月に実施し、その調査では、「自動火災報知機や避難誘導灯の作動不良、消火器の設置場所不良、屋外消火栓設備のホースの耐圧性能切れなど、多数の不備があった」そうです。その後、三幸製菓から「改修されたとの報告を受けた」としています。(以上、日刊スポーツ/2022年2月13日17時43分)。

リスクマネジメントでは、重大な事故の前には必ず予兆があることが知られています。軽微な火災から徹底した対策を講じていれば、今回の死亡事故は避けられたかもしれません。一昨年9月の調査で指摘を受けたことに関して、改修されたという報告は虚偽だったのかもしれないという疑念も生じます。13日19時、三幸製菓はお詫び文をウェブサイトに掲載、14日12時には荒川工場以外の全工場につき安全性確認のため、生産を停止すると公表しました。現在、アクセス集中との理由でウェブサイトはお詫び文以外は閲覧できません。
そうなる前にウェブサイトを閲覧しました。非常にきれいに作られていました。ただ、当社で言うところの「表舞台」の情報しか掲載されていませんでした。日頃から工場の様子、従業員やアルバイト清掃員も含め働く人の姿などの「舞台裏」を見える化して共有することができていませんでした。社内報などの紙媒体で発信していたのかもしれません。実態は分かりませんが、一部ネットの書き込みでは、安い賃金で劣悪な労働環境だったのではとの非難も見受けられました。

インターネットがここまで普及した現代において、企業は自ら「舞台裏」を見える化し積極的に共有していく、という取り組みがこれから一層問われるのではないでしょうか。

先週、NewsRoomに投稿した記事をまとめてご紹介します。


2月7日(月) 荒木洋二のPRコラム
広報PRコラム#64 企業の魅力を考察する(4)


2月8日(火) KOHOgene News
2月1日、デジタルマーケティングサービスのオムニバスがニュースルームを開設


2月8日(火) KOHOgene News
1月28日、特殊加工印刷の新晃社がニュースルームを開設


2月9日(水) 荒木洋二のPRコラム
聴くコラム 企業の魅力を考察する(4)


2月10日(木) KOHOgene News
ウェブサイトのセキュリティ対策サービス「BLUE Sphere」を導入

test

前の記事へ 次の記事へ