初級講座「Ⅲ.実務能力編」 広報基本4媒体の作り方と使い方 広報の目的と実務
こんにちは、荒木洋二です。
今回から初級講座「Ⅲ.実務能力編」を学んでいきます。
まず、「広報基本4媒体の作り方と使い方」を解説します。本講座は次のスライドに記載のとおり、四つに分かれます。
1.広報の目的と実務
最初に「1.広報の目的と実務」では、「Ⅰ.理論・基礎知識編」で学んだことをもう一度整理します。今回は広報の目的と実務について解説します。
実務に取り組む際に大事なことは、常に目的に立ち返ることです。この実務は一体何のために行っているのか、ということを再確認することです。そうしないと、いわゆる「やっつけ」の仕事になってしまいます。仕事をすればするほど、疲弊してしまいます。
◆広報の目的
広報の目的は何でしょうか。
今まで何度も説明したとおり、分かりやすく例えて説明すると「経営の基礎体力づくり」です。当社の別のセミナーでは「インナーマッスル」と表現しています。つまり、経営に関する全ての行動における基礎・基盤となるものを作り上げることが広報の目的です。基礎体力づくりだから地道に続けるしかありません。体力づくりはやめれば、すぐに体力は衰えます。筋肉は衰えます。
広報も同じです。やめてしまうと、経営のあらゆる行動の土台が揺らいでしまいます。土台がしっかりしてないのに、さまざまなマーケティングやプロモーションなどの施策を実施しても十分な効果は望めません。体力づくりは地道に続けるしかありません。
経営の基礎体力づくりとは具体的にどういうことなのか。
それは、組織を取り巻く関係者との良好な関係づくりです。これが企業・組織における経営の基礎体力です。そのことを踏まえたうえで次に広報の実務について解説します。
◆広報の実務
最も重要なことは、企業・組織を取り巻く大切な関係者たちに自らの「表舞台」と「舞台裏」の情報を伝え続けることです。これが実務の中心、基本中の基本です。
なぜ、「表舞台」と「舞台裏」を伝え続けるのか。伝え続ける必要があるのか。
企業・組織を取り巻く関係者との間に信頼関係を構築するためです。さらにいえば、共感・一体感を醸成するためです。
「表舞台」と「舞台裏」の情報を伝え続けることによって、どんなに環境や状況が変化したとしても取り巻く関係者から選ばれ続ける存在になれます。選ばれ続けることで関係者たちと、しっかりとつながり続けることができます。信頼と共感という絆でつながり続けることができます。そのために広報の実務があるということです。
伝え続けるための手段として「広報基本4媒体」があります。
・ファクトブック
・プレスリリース
・ニュースレター
・アニュアルレポート
この四つを広報基本4媒体といいます。大切な関係者に価値が伝わるためには、4媒体の特性や役割を正しく理解する必要があります。それぞれの媒体を正しく作成し、正しく活用することが大事です。
最後にもう一度確認しましょう。広報の目的は経営の基礎体力づくりです。広報の実務は地道に続けるしかありません。
このことを理解した上で、一つ一つ具体的な内容について学んでいただければと思います。