初級講座「Ⅲ.実務能力編」 プレスリリースの作り方 プレスリリースを作る準備⑤
こんにちは、荒木洋二です。
「プレスリリースの作り方」第8回は、前回に続き、「プレスリリースを作る準備」について解説します。
次の六つの項目を5回にわたり、解説します。
(1)どんな要素が必要なのか
(2)どんな構造なのか
(3)ひな形を作る
(4)新たな取り組み・打ち手とは
(5)新たな取り組み・打ち手の事例
(6)テーマを決める
前回は「(5)新たな取り組み・打ち手の事例」を解説しました。
今回は最後、「(6)テーマを決める」について解説します。
(6)テーマを決める
改めて確認しましょう。プレスリリースとは何でしょうか。
プレスリリースとは、組織の新たな取り組みを報道関係者に発表する資料です。
テーマを決めるに当たり、大事なことが二つあります。
第一にテーマは一つに絞るということです。
二つ以上ある場合は、テーマごとにプレスリリースを分けます。
第二に「なぜ」を明らかにするということです。
どうして、このテーマを発表するのか、その理由です。あらゆる方向から理由を固めることが大事です。
企業と社会は、関心と課題を接点に関係を築いています。
ここでいう社会とは利害関係者のことです。利害関係者とは企業・組織を取り巻く関係者のことです。何が接点なのか。見極めが大事です。
報道関係者が知りたいのは、その社会との接点です。この接点を明らかにすることが非常に重要です。図で示すと、次のスライドの通りです。
テーマ設定の際、三つのなぜを明らかにすることが大切です。
◆なぜ、わが社が取り組むのか
理念・ビジョン、あるいは経営戦略とずれていないか。
◆なぜ、そのテーマに取り組むのか
社会との具体的な接点は何なのか。根拠となるデータや数字はそろっているのか。
◆なぜ「今」、取り組むのか
今、取り組む必要があるのか。さまざまな環境変化などを示せるのか。そういったことを一つ一つ問いながら、明確にしながら、テーマ設定を決めていく必要があります。
以上の三つです。
今回の講座で5回にわたって解説してきた「プレスリリースを作る準備」についての解説は終わりです。
次回からは「プレスリリースを構成する各項目の作り方」を5回にわたり、解説します。