Weekly Digest 真の広報文化を広げる「広報人倶楽部」

今の会社を起業したのが2006年。その約1年後に合流した相棒と議論を重ねがら、企業理念やビジョンを決めました。
ビジョンは、日本の企業社会に真の広報文化を広げることです。そのためには広報人材を育成することが欠かせません。
昨年10月、当社のビジョンを実現するためのサービスとして「広報人倶楽部」を始めました。広報部の立ち上げを支援し、広報人材を育成するためのサービスです。起業してから15年が経過していました。PR業務を請け負う立場から教育する立場への転換を決断したのが、2019年の初頭でしたから3年近くかかったことになります。
それまでの経験の積み重ねや、クライアントの広報部を代行する立場で経営者たちと共に歩んだ道のりがあってこそ、教育を軸としたサービス内容が準備できたと思います。

なぜ、「真」の広報文化としたのか。広報とPRは同意語です。PRはパブリック・リレーションズの略で、その意味は利害関係者との良好な関係構築です。広報・PRに関する書籍ではそのことに触れながらも、広報は狭義ではパブリシティのことだと説明しています。パブリシティとは何か。企業・組織が報道関係者に対してプレスリリースなどの報道資料を配布し、その資料をもとに取材され、メディアで報道されることです。この狭義の方が日本の企業社会では定着しています。パブリシティではなく、パブリック・リレーションズを定着させたいとの思いから、「真」の広報文化としたのです。

中小・中堅企業、スタートアップが広報を始める場合、狭義の広報であるパブリシティだけに取り組むことがほとんどです。パブリシティは、パブリック・リレーションズの中で報道関係者を対象とした良好な関係づくり、つまりメディア・リレーションズが土台にあって初めて成果が生まれます。良好な関係を築くためには、まず相手のことを知ることから始めます。にもかかわらず、多くが報道関係者、マスメディアの役割やミッションを正しく理解しないまま、実務に取り組んでしまいます。プレスリリースとは一体何なのかも正しく理解できていません。そもそも経営者自身が、広告との区別もついていないのではと思うことがしばしばあります。メディアで報道されることへの過剰なまでの期待を抱く。そんな経営者も少なくありません。そこにさまざまな悲劇が生まれます。

そんな悲劇を起こさないためには、経営者自身が正しく広報、PRを理解し、正しい心構えで臨むことが決定的に重要です。1年間にわたり「広報人倶楽部」の運営を続けながら、同時に多くの経営者たちと交流しながら、プログラムの体系やサービス内容の充実を図るために模索を続けてきました。
その甲斐あって、ようやく先週末、新しい「広報人倶楽部」のプログラムを策定できました。公式LINEの運用も本格的に始めました。いよいよ真の広報文化を広げるための出発点に立てた、と気持ちが引き締まる思いです。

先週、NewsRoomに投稿した記事をまとめてご紹介します。


10月31日(月) 荒木洋二のPRコラム
【過去の人気コラム】#63 企業の魅力を考察する(3)


11月3日(木) 聴くPRコラム
【過去の人気コラム】聴くコラム 企業の魅力を考察する(3)


11月3日(水) お知らせ
保護中: 【オンラインイベント情報】毎月第2金曜日 13時〜14時 「 知られたいですか? それとも、選ばれたいですか?」


11月4日(金) お知らせ
【再度のご案内 オンラインイベント】11月11日(金)13時〜 「知られたいですか? それとも、選ばれたいですか?」(無料)


11月4日(金) 図解と文字で学ぶ! 超解説「広報人 eラーニング」
初級講座「Ⅱ.組織能力編」 はじめに


前の記事へ 次の記事へ