Weekly Digest 先週を振り返る
「パブリック・リレーションズ」と出合ってから、今年の4月で25年を迎えました。四半世紀経ったと思うと感慨深いものがあります。25年前に入社したPR会社では、もっぱらパブリシティという業務に没頭する毎日でした。日本の企業社会では広報といえば、パブリシティという認識が広がっているということは、最近の筆者コラム「パブリシティの未来(1)」で言及しました。
やがて広報とはパブリック・リレーションズであると知り、次第にその魅力や奥深さに心が引かれ、熱心に研究するようになりました。「そもそも」にこだわり「何のため」を追求し、それを実務に反映させようと奔走しました。すると同業者から「それは理想論に過ぎない」と言われ、悔しい思いを味わったこともありました。
6月19日付の読売新聞の記事が目に留まりました。ヤフーニュースで掲載された記事です。ネット通販の普及による宅配荷物の急増が主因となり、重大な交通事故が増えているという記事です。「黒ナンバー車」と呼ばれる事業用軽貨物車が起こした重大事故は、2021年までの5年間で8割増えたとしています。
なぜ事故が増えたのでしょうか。読売新聞では、黒ナンバー車を扱う「個人事業主に宅配を業務委託する動きが広がって」おり、「個人ドライバーは労働基準法の対象外で、過重労働が広がっている可能性」があるからではないか、と見ています。
われわれ生活者にとって有益なサービスが広がる反面、そのしわ寄せが個人事業主に集中しているということでしょう。パブリック・リレーションズの概念が目指すのは、全てのステークホルダーが等しく適正な利益を享受できる社会です。現実から目をそらすことなく、あまたの障害があったとしてもくじけることなく、乗り越え前進し続けたいものです。
先週、NewsRoomに投稿した記事をまとめてご紹介します。
6月13日(月) 荒木洋二のPRコラム
広報PRコラム#81 ステークホルダー考(2)
6月15日(水) 聴くPRコラム
聴くコラム ステークホルダー考(2)
6月17日(金) 図解と文字で学ぶ! 超解説「広報人 eラーニング」
初級講座「Ⅲ.実務能力編」 ファクトブックの作り方 4.ファクトブックの各項目の作り方 ③第3部 どんな環境で生きているのか?