Weekly Digest 政策リサーチ

企業・組織における広報の役割とは何でしょうか。「広報」という言葉だけを捉えると、一方的な情報発信と理解される傾向が強いのではないでしょうか。

そもそも広報とは、第二次世界大戦後、米国を中心とするGHQ(連合国最高司令官総司令部)が日本に入れてきたPRという概念の訳語です(実際には複数ルートあり)。PRとはパブリック・リレーションズの略であり、直訳すると公共(公衆)関係です。意味としては、企業・組織を取り巻く利害関係者(ステークホルダー)との良好な関係構築、あるいは信頼関係構築ということです。信頼関係を構築するためには相互のコミュニケーションが欠かせません。コミュニケーションとは「見る・聞く・考える・話す(伝える)」という要素で成り立っています。発信する、伝えるだけでなく、その前になすべきことがあるということです。
「見る・聞く・考える」とは、すなわち「リサーチ」ともいえます。「リサーチ(research)」の語源を検索して調べてみました。『語源英和辞典』によると、「徹底的に(re-)探す(search)」がコアの語源だということです。「『繰り返し(re-)探す(search)』ことによって理解を深めていくという含意が発展し、科学的研究や学術的調査を行うこと、またはそれらの調査自体を意味するよう」になったともいわれています(日本マーケティング・リサーチ協会発行メルマガ/2018年9月号)。むやみに探すのではなく、明確な目的を持って、徹底的に繰り返し探すのですから、間違いなく「見る・聞く・考える」の三つの要素が関わっています。

今から約1カ月前、株式会社アトモスの田中嘉彦さんとオンラインで知り合いました。そこで紹介されたのが「政策リサーチ」というシステムです。政策情報とSNS情報とを融合し、さまざまな分析を可能としています。4,000以上の政府・会議体の情報が毎日100以上アップされます。政府・省庁の「政策」「予算」「制度」情報を先取りでき、横断的に分析できる非常に優れたツールです。

世の中の動きをリサーチすることが経営では決定的に重要です。すぐに契約したもののまだま使いこなせていませんが、これから経営に不可欠な情報を丁寧に繰り返し探し、そして分析しながら日々を過ごしたいと心を新たにしています。

先週、NewsRoomに投稿した記事をまとめてご紹介します。


11月13日(日) 広報人倶楽部プログラム
「広報人倶楽部」プログラム紹介


11月14日(月) 荒木洋二のPRコラム
【過去の人気コラム】#65 企業の魅力を考察する(5)


11月17日(木) 聴くPRコラム
【過去の人気コラム】聴くコラム 企業の魅力を考察する(5)


11月18日(金) 図解と文字で学ぶ! 超解説「広報人 eラーニング」
初級講座「Ⅱ.組織能力編」 みる・きく②利害関係者と向き合う


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