初級講座「Ⅲ.実務能力編」 プレスリリースの作り方 プレスリリースを作る準備①
こんにちは、荒木洋二です。
「プレスリリースの作り方」第4回は、プレスリリースを作る準備について解説します。
次の六つの項目を5回にわたり、解説します。
(1)どんな要素が必要なのか
(2)どんな構造なのか
(3)ひな形を作る
(4)新たな取り組み・打ち手とは
(5)新たな取り組み・打ち手の事例
(6)テーマを決める
(1)どんな要素が必要なのか
今回は「(1)どんな要素が必要なのか」を解説します。
三つの領域に分類でき、全部で11要素あります。次のスライドをご確認ください。
まず、「5W」から説明します。五つの要素は次のスライドに記載の通りです。
一つ一つ説明します。
・Why
「なぜ」です。プレスリリースにおいて最も需要な要素といえます。この部分が抜けてしまうと、プレスリリースとしての体を成していないと言えるほどです。
発表するテーマに関する社会的・経済的な背景を明らかにすることが大切です。何のために行うのかという目的や、なぜ今なのかという理由を明記します。
・Who
「誰が」あるいは「誰に」です。プレスリリースの発信主体は誰なのか。もちろん企業・組織自身です。単独の場合もあるし、共同、連名の場合もあるでしょう。
「誰に」とは、例えば、製品を販売する、サービスを提供する相手・対象が誰なのか、ということです。
・What
次に「何を」です。発表するテーマの中心です。製品なのか、サービスなのか、あるいは戦略なのか、事業なのか、経営施策なのか。つまり、どんな新しい打ち手なのか、ということを明らかにします。
・When
「いつ」から製品を発売するのか、サービス提供を始めるのか、その時期のことです。日付まで明記します。その他に期間・期限、計画も「When」に含まれます。
・Where
最後は「どこ」です。製品販売、事業展開する地域・場所のことです。例えば、日本全国を対象にしているのか、東京・大阪、九州・北海道など特定地域を対象にしているのか。あるいは全世界、グローバルに展開するのか。
物理的な地域だけにとどまりません。事業領域や市場も含まれます。高齢者向けの市場なのか、子ども向け市場なのか。これも「どこ」に当たります。
次に「3H」です。次のスライドに記載の通りです。
プレスリリースは「5W1H」でとどまらず、「5W3H」です。プレスリリースは事実(ファクト)しか記載できません。ですから数字が常に問われます。数量が大切です。
最後に「YTT」について説明します。次のスライドをご覧ください。
Yesterday(イエスタデイ)、Today(トゥデイ)、Tomorrow(トゥモロウ)の頭文字を取って、「YTT」 です。過去、現在、未来のことです。
「YTT」 もプレスリリースを構成する重要な要素なのです。
次回は「(2)どんな構造なのか」「(3)ひな形を作る」を説明します。