初級講座「Ⅲ.実務能力編」 プレスリリースの作り方 プレスリリースを作る準備④

こんにちは、荒木洋二です。
「プレスリリースの作り方」第7回は、前回に続き、「プレスリリースを作る準備」について解説します。

次の六つの項目を5回にわたり、解説します。

(1)どんな要素が必要なのか
(2)どんな構造なのか
(3)ひな形を作る
(4)新たな取り組み・打ち手とは
(5)新たな取り組み・打ち手の事例 
(6)テーマを決める

前回は「(4)新たな取り組み・打ち手とは」を解説しました。
今回は「(5)新たな取り組み・打ち手の事例」について解説します。

(5)新たな取り組み・打ち手の事例
プレスリリースとは何でしょうか。
プレスリリースとは、組織の「新たな取り組み」を報道関係者に発表する資料です。

今回の講座では新たな取り組み・打ち手の事例について解説します。

新たな取り組みとは、大きく分けると次のスライドに記載の四つに分けられます。

一つ一つ事例を挙げます。

①ヒトをテーマにした新たな取り組み・打ち手
四つの事例を挙げます。

1)事業規模拡大に伴い、新卒採用枠を大幅に拡充
2)新市場参入のため、技術者・技能者を大量採用
3)米国有名企業のマーケティング責任者を雇用
4)事業継承を見据え、幹部研修制度を導入

これらがヒトをテーマにした、新たな取り組みの事例です。

②モノをテーマにした新たな取り組み・打ち手
ここでも事例を四つ挙げます。

1)従来製品の新しい市場・顧客層を開拓
2)有力取引先からの原材料調達を強化
3)需要増に対応するため生産ライン設備投資
4)独自に実施した主力製品関連の市場調査結果

これらがモノをテーマにした、新たな取り組みの事例です。

③コトをテーマにした新たな取り組み・打ち手
ここでも四つの事例を挙げます。

1)ベンチャー企業をM&A(合併・買収)
2)大企業を引き受け先とする第三者割当増資実施
3)同一顧客層を有する異業種企業と業務提携
4)お客様相談室の人員拡充とウェブシステム増強

これらがコトをテーマにした、新たな取り組みの事例です。

④マイナス面に関わる新たな取り組み
今までと同様に四つの事例を挙げます。

1)市場撤退のため人員整理・削減
2)生産中止による工場閉鎖

以下の二つは新たな取り組みという表現はふさわしくありません。
事件・事故に対する情報開示と説明責任です。危機に直面した際に、企業としての姿勢が最も問われます。隠すことなく、迅速に情報を公開しなければなりません。

3)事故発生に関する原因・経過・再発防止策
4)社員など関係者の犯罪関与による損害・処分

これらもプレスリリースとして発表します。

今まで見てきたように、新たな取り組みとは新製品の発売や新しいサービスの提供だけではありません。
ヒト・モノ・コト・マイナス面、その全てがプレスリリースとして発表できます。

次回は、講座「プレスリリースを作る準備」の最後「(6)テーマを決める」を説明します。

前の記事へ 次の記事へ