Weekly Essay テレビ局の自浄能力

ジャニーズ事務所が10月2日(月)、約1カ月ぶりに記者会見を開きます。社名変更や被害者への補償内容などが発表されるようです。

2週間前の当エッセイ(9月12日付)でも触れたとおり、「マスメディアの沈黙」がどうにも気になって仕方がありません。マスメディアの中でも、特にテレビ局は「共犯者」ともいえる立場にあったにもかかわらず、社長による謝罪や反省の言葉がほとんど見られません。

唯一それらしき言葉を発したのは、TBSの佐々木卓社長だけです。各社の報道によれば、佐々木社長は20日(水)の定例記者会見で「判断ミスがあった」ことを認め、「本当に恥ずかしいと思っている」と自省し、「報道機関としての役割を十分に果たせなかったことを深く反省する」と述べたようです(讀賣新聞オンライン)。ただ、危機管理広報の視点からいえば、遅すぎるし、内容も不十分極まりないものです。昨日25日(月)、日本テレビの石沢顕社長の定例記者会見での発言も注目されましたが、「性加害問題に関する同局のこれまでの報道対応について、関係者らに聞き取り調査を始めたことも明かした」(讀賣新聞オンライン)そうだが、随分とのんびりした、どこか他人事のような発言に大いに落胆しました。

テレビ局に自浄能力はない、ということでしょうか。無責任で厚顔無恥な姿勢を目の当たりにして、テレビの終焉が近いのでは、と思う日々を過ごしています。


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