Weekly Essay 情報をニュースルームに集約
先週(24日)の当エッセイで紹介させてもらった、株式会社リンケージM.Iコンサルティング代表取締役の長谷川博之さんから、ハガキを頂戴しました。
営業に関する指南を長く続けている専門家は、相手の記憶に刻まれる行動をするんだな、さすがだな、と妙に得心しました。一味違う、味がありパンチの効いた、目に焼き付くハガキでした。表面の宛名も裏面のメッセージも、太めの筆で大きな文字で書かれていました。お礼の言葉は朱書き、文字に力強さとやさしさが感じられる、まさしく長谷川さんの人柄が滲み出ていたハガキでした。うれしくて思わず(ハガキではなく)メッセンジャーでお礼を送っていました。
そんな長谷川さんとのやり取りの中で、28日(土)、「これもニュースルームですよね」と紹介してもらったのが『さくマガ』です。『さくマガ』とはさくらインターネット株式会社(大阪府大阪市、田中邦裕社長)が運営するオウンドメディア(同社はそう位置付けています)です。同社における人事戦略の解説や社員のインタビューなど、人物を全面に押し出した企業の人柄が浮かび上がっているコンテンツであふれています。
ほかにはどんな情報を発信しているのか、気になって『さくマガ』のメニューから「運営会社」をクリックして、同社の企業サイトを訪れました。すると、すぐにヘッダー部分にある『導入事例』が目に入りました。ここは顧客体験の宝庫、顧客の生の声があふれています。顧客先の代表者や担当者などにしっかりインタビューしており、記事も丁寧に書かれています。『さくマガ』と並び、同社のまさしく「舞台裏」の情報でした。人的魅力があふれた、同社における「情緒的な側面」の情報でした。
さらに同サイトのフッターにあるサイトマップを見てみると、オウンドメディアのカテゴリーで、『さくマガ』の上に『さくらのナレッジ』がありました。「ITエンジニアのためのメディア」と銘打つだけあって、同社が専門とするIT(情報通信技術)領域の専門知識がこれでもか、と言わんばかりに蓄積されています。同社における「機能的な側面」の情報、企業としての実力が現れていました。
ここまで閲覧してみて、私が思ったことは「情報をニュースルームに集約すれば、もっと見やすくなる」ということでした。自社を取り巻く関係者たち(=利害関係者、ステークホルダー)に「わが社の実力や人柄、魅力、『わが社らしさ』をもっと知ってもらいたい」と経営者は思っているはずです。であれば、1カ所にその魅力を集約した方が伝わりやすいのではないか、ということです。
ニュースルームが日本の企業社会に今後どう広がっていくのか、注視しています。そして、当社自身がニュースルームを広げる取り組みを、事業の柱として推進したいと考えています。
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