初級講座「Ⅲ.実務能力編」 ファクトブックの作り方 3.ファクトブックの基本構成 ①はじめに
こんにちは、荒木洋二です。
今回は「ファクトブックの作り方」の「3.ファクトブックの基本構成」を解説します。基本構成は詳細な項目に分かれています。今回は「はじめに」と題して全体像を簡単に説明します。
ファクトブックは、組織のありのままの姿を関係者に伝える資料ですので、大切なことはどれほど分かりやすく表現するか、ということです。
ですから、文章が分かりやすいのはもちろんのこと、文章だけではなく、写真、図表、図解、イラストなどを適切に配置し、最後までしっかり目を通してもらうように工夫することが肝要です。
ファクトブックとは、今のありのままの姿を伝える資料だと何度も述べてきました。では「今のありのままの姿」とは具体的にはどういうことなのか。次のスライドに記載のとおりです。
スライドに記載の3部構成でまとめることが、最も適切だと考えています。「ファクト」ですから事実をもとに正確に伝えていくことが非常に大切です。
大企業では、オフィスや事業所の受付に誰でも手に取れるよう印刷媒体にして何部も配置しています。自社の公式ウェブサイトからPDFデータ形式でダウンロードできるようにしています。
当講座では印刷媒体やPDFデータにすることを想定して、作り方について説明します。大企業でなければ、費用を投じて作成する必要はないでしょう。パワーポイントやキーノートなどのソフトで作成することを推奨します。
どの程度のページ数になるかというと、おおよそA4サイズで24〜36ページ程度でしょう。表紙、目次を記載したページ、裏表紙を含めての話です。
内容は8項目に分けられます。
表紙には、必ず「①ロゴ」、「②会社(団体)の名称」、「③媒体名」を記載します。媒体名とは、つまり「ファクトブック」や「コーポレートプロファイル」です。
次は「④発行年度」です。前回、年1回の発行が望ましいと述べました。例えば、「2020年4月発行」という具合にいつ発行したものなのか、いつの時点における「今のありのままの姿」なのかを明記します。
それから「⑤見出し(目次)」です。必ず見出しをつけながら作成を進めていきましょう。
具体的には、「⑥第1部 どんな会社なのか」「⑦第2部 どんな事業を営んでいるのか」、そして「⑧第3部 どんな環境で生きているの」と続けていきます。 次回は、目次の詳細について例示しながら説明します。