マンスリーレポート|2026年8月を振り返って

こんにちは。荒木洋二です。

このマンスリーレポートでは、
前月にニュースルームで公開した内容を、月ごとの整理としてお届けします。

8月16日、株式会社AGENCY ONEは創業20周年を迎えました。

その節目に、これまでの実践を振り返り、企業理念を再構築しました。

新たに掲げたのは、

「良心を基準に、企業の人格を育て、信頼ある社会をつくる。」

という言葉です。

一方、8月に公開した社会設計ノートやSRCF理論、Case Studyを振り返ると、そこにも「判断」「応答」「信頼」「歴史」「感情」「関係」といった言葉が繰り返し現れていました。

個別に進めてきた問いが、20周年という節目で、自社の理念へ戻ってきたようにも感じます。


■8月の問い

企業の人格は、どのような判断と応答の積み重ねから育つのか。

理念を掲げるだけでは、企業の人格は生まれません。

何を大切にするのか。
迷ったときに何を基準に判断するのか。
関係する人々の声をどう受け止めるのか。
問題が起きたときにどう応答するのか。
そして、その判断と応答をどのような履歴として残すのか。

そうした一つ一つの積み重ねによって、企業は社会から一つの人格として理解されていくのではないか。

8月は、その問いをさまざまな角度から考える1カ月になりました。


■8月の主な動き

経営理念

8月16日の創業20周年を機に、企業理念を再構築しました。

創業時から掲げてきた

「それは、『企業の人格』」

という考えを受け継ぎながら、20年間の実践を通じて深まった意味を、現在の言葉で整理しました。

新しい企業理念は、

「良心を基準に、企業の人格を育て、信頼ある社会をつくる。」

です。

良心を精神論ではなく、判断と行動の基準として置くこと。
価値を生み出す力を磨くこと。
判断と応答を重ね、関係する人々との信頼を築くこと。
その信頼を社会へ広げること。

8月後半からは、この理念に込めた意味を4回に分けて記す連載も始めました。

また、企業理念の再構築に合わせて、ニュースルーム内の「運営法人」ページも刷新しました。

経営理念の記事一覧を見る

8月に公開した記事

創業20周年を機に、企業理念を再構築しました
・第1回 「それは、『企業の人格』」は、どこから生まれたのか
・第2回 なぜ、良心を判断と行動の基準に置くのか


社会設計ノート

8月は、「責任の境界線」と「不正会計と企業統治」を交互に5本公開しました。

「責任の境界線」では、個人が選ぶ前に、その選択肢をつくる側にはどのような責任があるのかを問い、そこから「応答」へと考察を進めました。

さらに月末には、声を上げられる人だけでなく、言葉にならない違和感や、まだ存在しない未来の世代など、聞こえていないものを判断の中にどう含めるのかという問いへ広がりました。

「不正会計と企業統治」では、説明責任とは何を説明することなのか、そして失われた信頼は取り戻せるのかを考えました。

責任とは、決められた範囲を守ることだけではない。
声を受け取り、判断し、理由を伝え、その結果に応答し続ける営みでもある。

その輪郭が少しずつ見えてきた月でした。

社会設計ノート一覧を見る

8月に公開した記事

・#27 「責任の境界線」第9回 選択肢をつくる側は、何を引き受けるのか
・#28 「不正会計と企業統治」第9回 説明責任とは、何を説明することなのか
・#29 「責任の境界線」第10回 責任は、応答の中で見えてくるのか
・#30 「不正会計と企業統治」第10回 失われた信頼は、取り戻せるのか
#31 「責任の境界線」第11回 誰の声が、判断に残るのか


SRCF理論

8月は、

「SRCF理論:第8回 歴史資本は『年数』ではない」

を公開しました。

企業が長く続けば、自動的に歴史が資本になるわけではありません。

その時間の中で何を判断したのか。
誰と向き合ったのか。
何を守り、何を変えたのか。
困難な場面でどう応答したのか。

それらが意味づけられ、現在の判断や未来の選択を支える力になったとき、歴史は資本になります。

創業20周年を迎えた8月に、歴史を「年数」ではなく「意味の厚み」として考え直す回となりました。

SRCF理論一覧を見る

8月に公開した記事

SRCF理論:第8回 歴史資本は「年数」ではない


Case Study

8月は、年間連載と短期連載を合わせて6本を公開しました。

MLBでは、選手、球団、ファンという三者が相互に価値を生み出す循環構造を考えました。

HANAでは、感情と関係が大きく育った後、それを持続可能にする制度の必要性へと問いを進めました。

欧州ラグジュアリーブランドでは、長い歴史や美学を、デジタル時代の新しい環境の中でどのように「再意味化」するのかを考えました。

短期連載「場は、人の役割を変える」は、第3回、第4回を公開し完結しました。人が利用者から参加者、企画者、そして場を支える存在へと役割を変え、その変化を次の人へ渡していく過程を見つめました。

また、新たに「感情は、どのように組織の判断になるのか」という短期連載を始めました。

感情を個人の内側だけに置かず、言葉にし、記録し、組織が応答できる情報へと変えていく。その入口を考える連載です。

Case Studyの記事一覧を見る

8月に公開した記事

・場は、人の役割を変える:第3回 役割は、声をかけられることから変わる
・MLB:第8回 選手・球団・ファンの三層構造
・HANA:第8回 制度なき成長のリスク 〜感情と関係を持続可能にする制度資本
感情は、どのように組織の判断になるのか:第1回 感情に名前を付けるとは、どういうことか
・欧州ラグジュアリーブランド:第8回 デジタル時代の再意味化――歴史と美学は、画面の中で何を失い、何を得るのか
・場は、人の役割を変える:第4回 役割の変化を、次の人へ渡す


広報オタ倶楽部

ポッドキャスト番組『広報オタ倶楽部』の対談テキストは、番組配信から1週間遅れでニュースルームに掲載しています。

8月は夏季休暇を挟み、#82〜#84の3本を公開しました。

#82では、経営者が語ることと担当者が担うことの違いを考えました。

#83では、組織の成長を、個人の頑張りだけではなく「対話」と「仕組み」の両方から見つめました。

#84では、退職した社員との関係を問い直しました。

在籍しているか、していないかという制度上の境界だけでは、企業と人との関係を捉え切れません。

8月の『広報オタ倶楽部』もまた、企業と関係する人々の間に、どのような関係を残し、育てていくのかを考える内容となりました。

『広報オタ倶楽部』の記事一覧を見る

8月に公開した記事

・〖ポッドキャスト #82〗経営者が語ることと、担当者が担うことは同じではない
・〖ポッドキャスト #83〗組織の成長は、対話と仕組みから始まる
〖ポッドキャスト #84〗退職した社員は、もう会社と関係がないのか


RMCAジャーナル

8月のRMCAジャーナルでは、5本を公開しました。

皇族数の減少という制度上のリスク、災害や事故後の社員の行動、学校事故における調査委員会、長期間放置された告発、そして組織トップをめぐる不正。

扱う対象は大きく異なります。

しかし共通しているのは、問題が起きた後だけではなく、どの段階で気づき、誰が判断し、どのような仕組みで止められるのかという問いです。

リスクマネジメントを、事故や不祥事への事後対応ではなく、組織の日常的な判断力と制度の問題として考える記事が続きました。

RMCAジャーナルを見る

8月に公開した記事

・「皇室典範の改正、何が問題視されているのか? 皇族数減少リスクへの対応はどうする」
・「屋外避難後に社員はどう行動すればいいのか ~熊本地震、イオンモールガス爆発事故から」
・「同志社国際高校 辺野古ボート事故 調査委員会の限界と遺族による刑事告訴」
・「5年間放置された理由―山中市長の謝罪と報道されない告発者会見から見えた闇」
「福岡県議会 議長ポストで金銭授受 トップの不正をどう防ぐ」


■8月に公開した主な記事一覧

経営理念

・創業20周年を機に、企業理念を再構築しました
・第1回 「それは、『企業の人格』」は、どこから生まれたのか
・第2回 なぜ、良心を判断と行動の基準に置くのか

社会設計ノート

・#27 「責任の境界線」第9回 選択肢をつくる側は、何を引き受けるのか
・#28 「不正会計と企業統治」第9回 説明責任とは、何を説明することなのか
・#29 「責任の境界線」第10回 責任は、応答の中で見えてくるのか
・#30 「不正会計と企業統治」第10回 失われた信頼は、取り戻せるのか
・#31 「責任の境界線」第11回 誰の声が、判断に残るのか

SRCF理論

・第8回 歴史資本は「年数」ではない

Case Study

・場は、人の役割を変える:第3回 役割は、声をかけられることから変わる
・MLB:第8回 選手・球団・ファンの三層構造
・HANA:第8回 制度なき成長のリスク 〜感情と関係を持続可能にする制度資本
・感情は、どのように組織の判断になるのか:第1回 感情に名前を付けるとは、どういうことか
・欧州ラグジュアリーブランド:第8回 デジタル時代の再意味化――歴史と美学は、画面の中で何を失い、何を得るのか
・場は、人の役割を変える:第4回 役割の変化を、次の人へ渡す

広報オタ倶楽部

・#82 経営者が語ることと、担当者が担うことは同じではない
・#83 組織の成長は、対話と仕組みから始まる
・#84 退職した社員は、もう会社と関係がないのか

RMCAジャーナル

・「皇室典範の改正、何が問題視されているのか? 皇族数減少リスクへの対応はどうする」
・「屋外避難後に社員はどう行動すればいいのか ~熊本地震、イオンモールガス爆発事故から」
・「同志社国際高校 辺野古ボート事故 調査委員会の限界と遺族による刑事告訴」
・「5年間放置された理由―山中市長の謝罪と報道されない告発者会見から見えた闇」
・「福岡県議会 議長ポストで金銭授受 トップの不正をどう防ぐ」

各記事は、上記の各カテゴリー一覧からご覧いただけます。


■8月のお知らせ

「みんなのHomeRoom」は夏季休暇を挟み、8月17日から通常開催を再開しました。

同日から月曜の時間を少し変更し、note連載「選ばれ続ける会社」を題材に、経営や広報について参加者と一緒に考える時間を始めました。

また、毎週木曜夜の少人数交流会「居酒屋広報人」も、8月の開催案内を公開しました。


■8月のひとこと

8月は、創業20周年という節目を迎え、
これまで考え、実践してきたことを、自分たち自身へ問い返す1カ月になりました。

良心。
企業の人格。
判断。
応答。
関係。
信頼。

これらは別々の言葉ではありません。

良心を基準に問い、
自ら判断し、
関係する人々の声に応答する。

その履歴が時間の中に蓄積され、
企業の人格として理解され、
次の判断を託してもらえる関係が信頼なのではないか。

20年間の実践と、現在進めている理論や連載が、一つの線として重なり始めた月だったように思います。


■今月のご案内

ニュースルーム導入・実装支援

企業の信頼は、情報を発信するだけでは育ちません。

何を見たのか。
どのように判断したのか。
誰の声にどう応答したのか。
その結果、何を変えたのか。

こうした履歴を、企業自身が記録し、公開し、蓄積していく。

当社では、その仕組みを企業の中に実装する「ニュースルーム導入・実装支援」を提供しています。

ニュースルームを単なる記事掲載の場所ではなく、企業の判断と応答の履歴を残し、関係する人々との信頼を育てる制度として運用していきます。今回再構築した企業理念でも、この実践をこれからの20年へつなげていくことを明記しました。

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