マンスリーレポート|2026年7月を振り返って

こんにちは。荒木洋二です。
このマンスリーレポートでは、
前月にニュースルームで公開した内容を、月ごとの整理としてお届けします。
7月は、「声や判断は、どうすれば組織の履歴として残るのか」という問いが、さまざまなテーマを横断して立ち上がった1カ月でした。
制度に従うだけで、責任は果たされるのか。
企業は誰に対して責任を負っているのか。
現場の声や違和感は、どこに残るのか。
記録された内容は、次の判断や制度の改善に生かされているのか。
社会設計ノート、SRCF理論、Case Study、広報オタ倶楽部を通じて、声を受け止め、判断し、応答し、その履歴を残すことの意味を繰り返し考えた月だったように思います。
■7月の問い
声や判断は、どうすれば組織の履歴として残るのか。
声を聞くだけでは、組織は変わりません。
誰が受け止めたのか。
どのような判断をしたのか。
なぜ、その判断を選んだのか。
その後、何を変えたのか。
これらが記録され、次の判断に生かされて初めて、声は組織の履歴になります。
7月は、個人の意識や善意に委ねられてきたものを、どのように制度と履歴へ変えていくのかを考える1カ月でした。
■7月の主な動き
社会設計ノート
7月は、「責任の境界線」と「不正会計と企業統治」の2つの連載を、交互に4本公開しました。
「責任の境界線」では、制度が整うだけで未来を支えられるのか、そして環境問題を「一人ひとりの意識」に戻して終わらせてよいのかを考えました。
「不正会計と企業統治」では、企業は誰のものなのかという問いを、所有ではなく責任の問題として捉え直しました。さらに、企業の判断がなぜ記録として残らないのかへと問いを進めました。
制度、責任、関係、判断の履歴。
7月の社会設計ノートは、これまで別々に見えていた論点が、少しずつ結びつき始めた月でもありました。
7月に公開した記事
・#23 「責任の境界線」第7回 制度だけで、未来は支えられるのか
・#24 「不正会計と企業統治」第7回 企業は誰のものなのか
・#25 「責任の境界線」第8回 「一人ひとりの意識」で、終わらせてよいのか
・#26 「不正会計と企業統治」第8回 判断は、なぜ残らないのか
SRCF理論
7月は、
「SRCF理論:第7回 制度資本としてのニュースルーム」
を公開しました。
ニュースルームは、記事を掲載するだけの情報発信媒体ではありません。
企業が何を見て、どのように判断し、誰にどう応答したのか。
その履歴を、時間を超えて残す制度になり得ます。
7月に公開した社会設計ノートやCase Studyでも、記録、判断、応答、制度という論点が繰り返し立ち上がりました。
SRCF理論で提示した「制度資本としてのニュースルーム」が、ほかの連載を通じて具体的な輪郭を持ち始めた月だったように思います。
7月に公開した記事
Case Study
7月のCase Studyでは、年間連載と短期連載を並行して8本を公開しました。
MLBでは、歴史がブランドを守る力になる構造を考えました。
HANAでは、強い感情が支援にも攻撃にも変わる過程を見つめました。
欧州ラグジュアリーブランドでは、美学を単なる表現ではなく、企業が何を守り、何を選ばないのかを決める企業良心として捉えました。
短期連載「場は、人の役割を変える」では、地域の場が人を消費者から利用者、さらに担い手へと変えていく可能性を考えました。
「カスハラは、関係品質の問題である」では、声への応答を記録することが、制度を改善し、経営リスクを管理することにつながると整理しました。
「責任は、どこで宙に浮くのか」では、個別事案から見えてきた責任の境界線を、再び制度へ戻せるのかを問いかけました。
7月に公開した記事
・場は、人の役割を変える:第1回 買う場所から、使う場所へ
・責任は、どこで宙に浮くのか:第4回 責任の境界線は、制度に戻せるのか
・MLB:第7回 歴史資本がブランドを守る瞬間
・カスハラは、関係品質の問題である:第3回 記録するとは、応答を可視化することである
・HANA:第7回 批評・炎上・共感の構造 〜強い感情は、なぜ支援にも攻撃にも変わるのか
・場は、人の役割を変える:第2回 利益だけでは測れない事業
・欧州ラグジュアリーブランド:第7回 美学という企業良心――効率や拡大だけでは説明できない判断は、どこから生まれるのか
・カスハラは、関係品質の問題である:第4回 関係品質は、経営リスク管理である
広報オタ倶楽部
ポッドキャスト番組『広報オタ倶楽部』の対談テキストは、毎週木曜、番組配信から1週間遅れでニュースルームに掲載しています。
7月は、#77〜#81の5本を公開しました。
前半では、自治体や行政の広報を題材に、誰に向けて伝えるのか、中小企業が行政広報から何を学べるのかを考えました。
後半では、「元産業スパイ」との対話を手がかりに、相手を見ること、聞くことから広報が始まるという原点へ戻りました。
さらに、社員の声を採用ページだけに閉じ込めず、企業の現在と未来を伝える資産として生かすことについて考えました。
伝える前に、相手を見る。
発信する前に、声を聞く。
7月の『広報オタ倶楽部』は、双方向のコミュニケーションとしての広報を、あらためて問い直す回が続きました。
7月に公開した記事
・〖ポッドキャスト #77〗自治体の「広報」は、誰に向けているのか
・〖ポッドキャスト #78〗中小企業は、行政広報から何を学べるのか
・〖ポッドキャスト #79〗「元産業スパイ」は、何を見ていたのか
・〖ポッドキャスト #80〗見る・聞くから始まる広報
・〖ポッドキャスト #81〗社員の声を、採用ページに閉じ込めていないか
RMCAジャーナル
7月のRMCAジャーナルでは、2本を公開しました。
1本目では、兵庫県文書問題を扱った書籍を手がかりに、問題の争点と読みどころを整理しました。
2本目では、取引先とのハラスメント問題をめぐる佐藤&橋本事務所とフジテレビの見解を比較しました。
個別の主張を追うだけではなく、組織が何を事実として示し、どの関係に対して、どのような姿勢を表明しているのか。
危機時の文章や説明には、組織の判断と関係への向き合い方が表れることを考える2本となりました。
7月に公開した記事
・「話題の書籍『兵庫県文書問題』から振り返る 争点と読みどころ」
・「佐藤&橋本事務所とフジテレビ見解比較 取引先とのハラスメント問題対応」
ニュースリリース
7月8日には、合同会社社外人事部長、MCK有限会社、AGENCY ONEの3社共同による年間実践講座
「採用マーケター養成プログラム」
の開始を発表しました。
採用を単発の募集活動として終わらせず、会社に残る情報、育てられる関係、継続できる制度という3つの資産として積み上げていくプログラムです。
9月の第1期開始に向け、採用を経営課題として捉え、経営者、管理職、実務担当が一緒に進める仕組みを整えました。
7月に公開した記事
・〖ニュースリリース〗採用を、経営資産に 3社共同で「採用マーケター養成プログラム」を開始
■7月に公開した主な記事一覧
社会設計ノート
・#23 「責任の境界線」第7回 制度だけで、未来は支えられるのか
・#24 「不正会計と企業統治」第7回 企業は誰のものなのか
・#25 「責任の境界線」第8回 「一人ひとりの意識」で、終わらせてよいのか
・#26 「不正会計と企業統治」第8回 判断は、なぜ残らないのか
SRCF理論
・第7回 制度資本としてのニュースルーム
Case Study
・場は、人の役割を変える:第1回 買う場所から、使う場所へ
・責任は、どこで宙に浮くのか:第4回 責任の境界線は、制度に戻せるのか
・MLB:第7回 歴史資本がブランドを守る瞬間
・カスハラは、関係品質の問題である:第3回 記録するとは、応答を可視化することである
・HANA:第7回 批評・炎上・共感の構造 〜強い感情は、なぜ支援にも攻撃にも変わるのか
・場は、人の役割を変える:第2回 利益だけでは測れない事業
・欧州ラグジュアリーブランド:第7回 美学という企業良心――効率や拡大だけでは説明できない判断は、どこから生まれるのか
・カスハラは、関係品質の問題である:第4回 関係品質は、経営リスク管理である
広報オタ倶楽部
・#77 自治体の「広報」は、誰に向けているのか
・#78 中小企業は、行政広報から何を学べるのか
・#79 「元産業スパイ」は、何を見ていたのか
・#80 見る・聞くから始まる広報
・#81 社員の声を、採用ページに閉じ込めていないか
RMCAジャーナル
・「話題の書籍『兵庫県文書問題』から振り返る 争点と読みどころ」
・「佐藤&橋本事務所とフジテレビ見解比較 取引先とのハラスメント問題対応」
ニュースリリース
・採用を、経営資産に 3社共同で「採用マーケター養成プログラム」を開始
各記事は、上記の各カテゴリー一覧からご覧いただけます。
■7月のひとこと
7月は、声や判断を「その場限り」にしないことの意味を、繰り返し考えた1カ月でした。
声を聞く。
違和感を受け止める。
判断する。
応答する。
記録する。
制度を見直す。
この循環がなければ、同じ問題は形を変えて繰り返されます。
反対に、声と判断の履歴が残れば、組織は過去から学び、次の判断を変えることができます。
ニュースルームが、情報を発信する場所であるだけでなく、声、判断、応答の履歴を蓄積する制度であることを、複数の連載を通じて確かめる月だったように思います。
■今月のご案内
採用マーケター養成プログラム
7月8日、合同会社社外人事部長、MCK有限会社、AGENCY ONEの3社共同で、年間実践講座「採用マーケター養成プログラム」の開始を発表しました。
このプログラムが目指すのは、採用活動を一時的な募集で終わらせず、
・会社に残る情報
・育てられる関係
・継続できる制度
という三つの資産として社内に積み上げることです。
経営者、管理職、実務担当者が一緒に取り組み、採用だけでなく、入社後の定着までを見据えた仕組みをつくります。
考え方や3社の役割について、20分の動画でも紹介しています。
採用を担当者任せにせず、自社に残る経営資産として育てたい企業と、一緒に取り組んでいきます。
